新たな企業理念を構築し、従業員のモチベーションを向上させたい(IT業B社)

背景

通信販売合B社は創業以来、創業者が作った企業理念を守り続け、現在までの企業の急成長を果たしてきたが、インターネットによる販売への重点シフト、と消費者の嗜好が急激に変化する中、従来の企業理念では厳しい競争環境に生き残れないと経営層が判断。但し、従来の企業理念は従業員の隅々まで浸透しているため、理念を変えるとなると従業員にとっては今までの価値観の否定=モチベーションダウンが懸念される状況であり、新しい企業理念を構築しながら、従業員が前向きに変化を受け止め、かつ従来からの理念に基づく行動を変化させることをご相談頂く。

実施したコンサルティング内容

  • 従業員意識調査の実施と結果分析
  • 管理職向けマネジメント研修の設計と実施
  • 経営層による企業理念再構築プロジェクトの運営
  • 企業理念を従業員に浸透させるための人事制度の再構築
  • 評価者研修
  • 多面評価による企業理念の浸透度の確認実施

調査・分析

クライアントからのご相談に対し、最初に人事給与データおよび従業員インタビューの実施による人事面の定量・定性分析(人材構造分析)を実施した。客観的な分析結果から課題を抽出すると、

今回のコンサルティングにあたっては現在の企業理念に対する従業員の理解度と、価値観の行動への影響度を把握する事が企業理念再構築の難易度を確認する一番の手段と提案し、全従業員に対する「従業員意識調査」の実施により、正社員、パートタイマーへの理念の理解度とモチベーション状況を組織ごとに見える化した。

戦略・施策設計 コンサルティング

調査結果をふまえ、まずモチベーションに大きく影響を与えている労働時間の長さについて、管理職向けのマネジメント研修プログラムを設計し、時間内に効率的に業務を実施する事の大切さについて管理職側の意識変革を理解させ、現場における業務マネジメント改善を支援。

次に新たな企業理念の構築にあたっては、経営TOPへ今後の事業戦略上の課題、従業員に望む行動変化をインタビューにより確認。その結果を基に経営を担う幹部社員を一堂に集め、のべ6日間の集中プログラムの中で、現企業理念の良さと時代環境をふまえ変わるべきこと、将来のビジョンを実現するために必要な価値観を本音で討論し、新しい企業理念のコンセプトを構築。

コンセプトをふまえ新企業理念のたたき台をベクトルが作成し企業TOPおよび幹部社員で複数回の議論を重ね新たな企業理念を策定した。

新企業理念を全従業員に浸透させ、行動変革を促すため、人事制度を改定し、特に評価制度において企業理念の理解と体現をはかる制度改定を実施。新人事制度の従業員説明の中で意識・行動変革の重要性を強くメッセージした。

実務支援

新人事制度スタート後に管理職の企業理念浸透にむけた実践度および組織マネジメント状況をチェックするため多面評価(360度評価)を毎年実施。企業理念浸透にむけたマネジメントが不足している管理職について多面評価の結果から、本人へのワーニングと今後の行動改善への取組みを計画するように仕組み化を実施。

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