合併による組織統合を限られた人員で成功させたい(建設業K社)

背景

K社は、日本を代表する建設業の企業のグループ子会社であったが、今回、親会社の事業再編に基づき、同業のS社との合併が決定した。
但し、K社は従業員数が1,000名程度と規模は小さく、また親会社のように組織統合に十分な人材を投入することが困難であり、かつ会社としても初めてのM&A実施を親会社と同じスケジュールで終了させることが求められる状況であった。

実施したコンサルティング内容

  • 労働条件比較、人事デューデリジェンスの実施と組織統合コンセプトの設計
  • 統合人事制度の設計(グレード、報酬、評価)と従業員の個別移行のシミュレーションの実施
  • 人材紹介による統合組織体制整備支援
  • 新組織体制における管理職への合同研修
  • 組織統合後の人事戦略構築支援(定年再雇用、女性活躍支援)

調査・分析

ベクトルではクライアント側の対応人材が足りないことをふまえ、アウトソーシング型の組織統合支援を提案。まずは合併する2社の就業規則、給与規則、退職金規則などの労働条件や人事組織体制、教育制度等人事に関するあらゆる情報を収集し、2社の人事に関する情報を「労働条件比較表」として比較を実施した。

また、2社の人事制度やその他労働条件の違いを整理した「人事デューデリジェンス」を実施。統合上のキーポイントを統合する2社の経営層に説明を実施

その上で組織統合上の課題をすべて洗い出し、統合上の対応案を経営および労働組合に対して説明を実施し、今回の組織統合における基本の考え方を統合コンセプトとしてまず2社の経営層および労働組合との合意形成を図った。

戦略・施策設計 コンサルティング

次に、組織統合後の組織体制をふまえ、新会社の経営TOP候補者から、新しい会社の目指すビジョン、経営戦略を1週間かけてインタビューを実施。2社の人事制度を統合するのではなく、全く新しい企業ビジョンに基づく新会社としての人事制度としてグレード体系、報酬体系、評価体系をゼロベースで設計。労働組合との討議を実施しながら最終的に従業員全員の新人事制度シミュレーションを実施し、最終的な組織統合後の処遇を確認し、経営層及び、労働組合の理解を得た上で円滑な組織統合をサポートした。

実務支援

また、組織統合後の経営側との調整、従業員への説明、風土改革など組織統合場面での経験を持つ人材を人材紹介部門がサーチを実施した上で新会社に必要な人材として経営にご提案。採用後は組織統合担当として活躍頂く環境を整備した。

さらに、新会社設立後、組織風土や価値観の異なる2つの組織の融合促進策として管理職向けの研修プログラムを設計。相互理解を通じてお互いの組織の強み・課題についてディスカッションを通じて認識を共有し、これから新会社をどう盛り上げていくかを管理職全員で考えるカリキュラムを実施。旧2社間の組織の壁を取り払い、新会社として結集する風土を造り上げるサポートを実施した。

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