~男性の賃金に対する女性の賃金の割合 全労働者で69.5%~
厚生労働省は、男女の賃金の差異が情報公表の集計結果を公表した。
2022年(令和4年)7月8日に施行した女性活躍推進法に関する制度改正に伴い、女性活躍に関する「情報公開」が変更され、 男女の賃金の差異の情報公開が義務化された。
今回の集計結果は、義務対象企業17,370社のうち、女性の活躍推進企業データベースに加え、厚生労働省が把握した 14,577社の公表数値の平均値を算出している。
男性の賃金に対する女性の賃金を雇用形態別で見ると、全労働者平均が69.2%、正規雇用労働者が75.2%、非正規雇用労働者が80.2%だった。
男女の賃金の差異の意味について、厚生労働省は「行動計画の策定等による取組の結果、特に女性の登用や継続就業の進捗を測る観点から有効な指標」 になり得るとしている。
さらに、「算出した数値は、自社におけるこれまでの『取組の結果』であり改善の『のびしろ』」となり、「数値の大小に終始することなく、 法に基づき、自社の管理職比率や平均継続勤務年数などの状況把握・課題分析を改めて行った上で女性活躍推進のための取組を継続することが重要」
と述べている。
厚労省は、女性が出産や育児を経ても働き続けられる環境の整備や、女性の管理職登用を進め、格差是正を図りたい考えを示しており、 今回、情報開示が確認できなかった2793社についても、開示義務を違反しても現状罰則等はないが、開示の意向確認や指導を進める方針。
また、厚生労働省ウェブサイトにて男女の賃金の差異の情報公表の好事例の公開もしている。 (https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30482.html)
■参考:女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の情報公表について
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000970983.pdf
■参考:男女の賃金の差異の情報公表状況
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001200619.pdf
ベクトル広報チーム