厚生労働省は9月6日、令和6年版労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。
2010年代以降の人手不足の状況について、
過去半世紀に経験した人手不足局面のなかでも「長期かつ粘着的」と指摘し、
今後も高齢化が続くことで、人手不足が進む可能性があるとした。
人口が減少するなかで社会の活力を維持するため、
社会全体で労働生産性や労働参加率の上昇に向けた取組みが必要としている。
白書では、過去半世紀における人手不足局面の特徴を分析した。
1970年代前半(高度経済成長期末期)、1980年代後半~1990年代前半(バブル経済期)、
2010年代以降から現在までの3つの期間で、人手不足が生じているとした。
このうち、10年代以降については、経済の回復を背景に雇用情勢が改善。
サービス産業化がさらに進んだことも雇用に影響を与えたとしている。
その結果、有効求人倍率は1倍を超えて大きく上昇し、
失業率は3%を下回る水準まで低下している。
現在の人手不足局面における企業の欠員率(常用労働者数に対する未充足求人数の割合)は
3%弱で、5~6%程度だったバブル期よりも低い。
一方、ハローワークにおけるフルタイム求人の充足率は、
バブル期などと比べて長期にわたって低下傾向にあるとした。
このため、現在の人手不足は「長期かつ粘着的」であり、
欠員率が示す程度以上に深刻となっている可能性があると指摘している。
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■労働新聞社 より抜粋
https://www.rodo.co.jp/news/183014/
ベクトル広報チーム