東京商工リサーチが発表したデータによると、
2024年1-5月の「人手不足」関連倒産は118件で前年同期の2.1倍を記録したことが分かった。
内訳を見てみると、下記の通りとなり、すべての要因が過去最多となった。
・求人難 : 50件(前年比127.2%増)
・人件費高騰 : 36件(前年比71.4%増)
・従業員退職 : 32件(前年比146.1%増)
大手企業と中小企業の収益格差は広がっており、
安定雇用と退職防止に必要な賃金引上げなども難しく、人手不足解消も容易ではない状況だ。
産業別では下記業界での増加率が高い傾向となっている。
・サービス業 : 38件(前年比153.3%増)
・建設業 : 30件(前年比150.0%増)
・運輸業 : 25件(前年比66.6増)
建設業・建設業ともに今年度から※1時間外労働規制(いわゆる2024年問題)が始まり、
人材確保にもその影響があることが伺える。
人材確保のためには賃上げや福利厚生の充実が必要なものの、
人件費や材料費等コストアップが続く状況下では容易でないため、
今後も人手不足倒産は増加するものと思われる。
※1厚生労働省より
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
■東京商工リサーチより抜粋
(https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1198652_1527.html)
ベクトル広報チーム